東京ステーションギャラリーで開催中の「横山華山」展に行ってきた。
横山大観は知っている。
渡辺崋山も知っている。
だけど横山崋山は知らない・・・と言う人が多いんじゃないかな。
僕は、展覧会に行くまで知らなかった。
横山華山は数十年前までは、有名な画家だったらしい。
数十年前と言えば、僕が生まれた頃だな。
それじゃ、僕が知らなくても当然かな。
横山華山の父親が曽我蕭白と親交があったため、横山華山の画風には曽我蕭白の影響が大きい。
僕のような素人が観ても分かるくらいに、影響が大きい。
入ってすぐの場所に曽我蕭白の「蝦蟇仙人図」と、横山華山の「蝦蟇仙人図」が展示してある。
構図は全く同じだが、描き方は微妙に異なる。
曽我蕭白の仙人の人体図は「そのポーズは仙人なら可能かもしれないけれど、一般人には難しいかも」というレベル。
それに対して渡辺崋山の人体図は「仙人じゃなくても、一般人でも可能」なレベルにしていて、代わりに蛙が「一本足で立っている」という「仙人レベルの蛙なら可能かもしれないけれど、一般的な蛙にはむつかしいかも」というレベルになっている。
動物の描写は本当にリアルで、No48「虎図」は、毛のモフモフ感や、毛が立っているさまが、立体的に伝わってくる。
No58「桃錦雉・蕣花猫図」も同様に、猫の描写が本当にリアル。
No88「紅花屏風」には、220人が描かれているらしい。
数えようかと思ったけれど、50人くらいでギブアップした。
屋内の掛け軸や伏見人形、書類など写実がとても細かいので双眼鏡の類は必須。
伏見人形などはとても小さいので、肉眼では見えないと思う。(少なくとも僕には無理)
No119「蝶々踊図巻」は、実際に起こった事件(というか、自然発生的なイベント)を描いた作品。
空傘・大根・カタツムリ・犬・猫・石灯篭・カエルなどの被り物で踊っている人々を描いている。
ヨーロッパのカーニバルに近いかな。
横山崋山展は11月11日まで。