2018年10月22日
出光美術館で開催中の「仙厓礼賛」展はお勧め!
出光美術館で開催中の「仙厓礼賛」展を観てきた。
メチャ安いチケットを入手したから行ってきた訳なんだけれど、同展は予想をはるかに上回る企画だった。
ご存知の方はご存知の通り、そうでない方はこれを機に知っていただければ幸いなんだけれど、
仙厓義梵(せんがい ぎぼん)は、江戸時代の僧侶にして絵師。
ゆるい絵を得意としているけれど、絵の意図するところは禅の教えそのもの。
このギャップが何ともアレだ。
ちなみに超リアルな絵も得意としている。
仙厓を「アマチュア絵師」としている禅画のテキストもあるけれど、それは間違いだ。
それで同展の何が良かったかと言えば、すべてのキャプションに賛が書いてあること。
※賛=絵に書かれた文章などのこと
仙厓の禅画に描かれた賛の大半は、絵の意図が書いてある。
だから賛が読めると、絵の意図が分かる訳だ。
例えば植物の芭蕉と、カエルが描いてある「No81 芭蕉蛙画賛」には、「古池や 芭蕉飛こむ 水の音」と書いてある。
松尾芭蕉のアレという訳だ。
あるいは「No82 竜虎画賛」には、「龍も虎も、何を描いたか、理解してもらえなかった」と書いてある。
たしかに虎はネコみたいだし、龍に至っては「未知の動物」だから、理解しろという方が無理だ。
画賛をメモするのを忘れてしまったけれど
No80の「トド画賛」は、いろんな意味で凄い。
海獣のトドを描いているんだが、トドを主題とすることも凄いし、トドに見えないことも凄い。
「仙厓礼賛」展は、マジでお勧めです。
Posted by 草野俊哉@三線弾いてハッピーライフ! at 00:04│Comments(0)
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