2012年10月14日

主役より脇役が存在感あふれるという展覧会に行ってきた

ジェームス・アンソール展なんだけれど、ジェームス・アンソール作品より、ジェームス・アンソール以外の作品が面白いという、ちょっとアレな展覧会の続きなんだな。

主役より脇役が存在感あふれるという展覧会に行ってきた

「No61 イーゼルに向かうウィリー・フィンチの肖像」
「No62 テオ・アノンの肖像」
「No63 イーゼルに向かう自画像」
3点とも「俺たち画家は紳士なんだな。紳士だから作業着なんか着ないよ!スーツ着用でカンバスに向うんだ!」というモチーフなんだな。
それに対して僕は「スーツで描いたら服が汚れるだろう。理想像を描いちゃうなんて…うそ臭いなぁwww」と思っていたんだけれど。

これが実は本当だったんだな。
「No113 ユリウス・ド・ブルイケール作 イーペルでの死」の左にアトリエでのジェームス・アンソールの写真があるんだな。
写真の中で、ジェームス・アンソールはジャケット着用で絵を描いているんだな。しかもイーゼルの上には骸骨を置いているんだな。

疑ってゴメンネ(-_-;)


「No87 ヤン・シベレヒツ作 臭い雄牛」
農村でのヒトコマなんだけれど…牛が小用を足しているんだな。
牛は画面中央に描かれているけれど、決してメインじゃないんだ。
メインじゃないけれど、小用シーンだから、目立つんだな。
変な絵なんだな。


「No98 ライオンの洞窟の中のダニエル」
「No99 二頭の若いライオン」
「No100 じゃれあう三頭の若ライオン」
「No101 反逆天使の墜落」
いずれもペーテル・パウル・ルーベンスによる銅版画

ライオンなんだけれど・・・円山応挙が描く虎と一緒なんだな。
たぶん、本物を観たことがないんだな。博物誌などの資料でしか、ライオンを観たことがないんだな。
だから微妙に変なんだな。少なくとも僕が知っている動物園のライオンとは、なにかが違うんだな。
ナニがドウ違うのか・・・僕にもよくわからないのだけれど(-_-;)

サタンに至ってはm」ハリネズミの顔に犬の口をくっつけて、コウモリの体を足したような怪物なんだな。
怖いというより、変顔なんだな。


しかしそれ以上に凄いのが、「No103 ジェームス・アンソール作 ドラクロワ『野生の動物(雌のライオン)の習作』の模写」なんだな。
ルーベンスのライオンは「似ているけれど、何かが違う」というレベルだったけれど、アンソールのライオンは「これはギャグですか?タイガーマスクのモノマネですか?」と突っ込みたくなるレベルなんだな。
実物と似ていない作品を、実物を知らない人が模写すると、実物とは似ても似つかぬものになるという見本なんだな。


ということで、アバウトにジェームス・アンソール展をまとめると・・・。

主役(ジェームス・アンソール)より脇役(レンブラントやブリューゲル)のほうが目立っているんだけれど、それはある意味仕方のない事なんだな。
主役より、脇役の方が格上だからね。


ジェームス・アンソール展@損保東郷を見た→拍子抜け!
http://quipara.ti-da.net/e4191202.html

Posted by 草野俊哉@三線弾いてハッピーライフ! at 00:09│Comments(0)美術館・博物館・動物園・植物園・水族館
 
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