2014年11月12日

パナソニック汐留ミュージアムで開催中の「ジョルジョ・デ・キリコ 変遷と回帰」展は平日昼間でもそれなりに混んでいたんだな!

パナソニック汐留ミュージアムは鬼門なんだな!
水曜日が休館日なんだけれど・・・僕は過去に何度か、休館日の水曜日に出かけて「が~~~~ん」となったことがあるんだな。

パナソニック汐留ミュージアムで開催中の「ジョルジョ・デ・キリコ 変遷と回帰」展は平日昼間でもそれなりに混んでいたんだな!


と言う訳で、昨日の火曜日にパナソニック汐留ミュージアムで開催中の「ジョルジョ・デ・キリコ 変遷と回帰」展に行ってきた。
平日の午後4時に入ったけれど、予想以上に混んでいた(マジでびっくり)。
混んでいたと言っても、僕以外に20人弱の客がいたという程度のことだけれどね。
僕の予想は「超ガラガラ」だったから、「20人弱も客がいる!」と驚いたんだな(-_-;)

ちなみに「ジョルジョ・デ・キリコ 変遷と回帰」展は、NHKの日曜美術館の放送予定なんだな。
放送予定は、11月23日(日)9:00~9:45と(再)11月30日(日)20:00~20:45の2回。
同展の会期が10月25日~12月26日と余裕が有るように思えるけれど、日曜美術館で放送されたアトは混むことが多いから、行くなら11月22日までだな。

キリコと言えば、形而上絵画なんだな。
形而上絵画での一番の特徴は「遠近法無視」。
そして「歪んだ遠近法」「歪んだ空間」「入り組んだ斜線」の多用により、観るものを不安に陥らせるんだな。
観るものの心のアレを、不安定にさせるんだな。
たとえば・・・No79[不安を与えるミューズたち」に描かれた地面は、坂なのか?水平なのか?それさえ分からないんだな(;'∀')
※No80は同名タイトルのブロンズ像に付き要注意なんだな。

それから黒線での縁取りなんだな(たぶん)。
人物や建物における黒線での縁取りは、絵画の中の人物・モノ・背景の連続性を断ち切っているんだな。
それぞれが無関係に存在しているんだな。
人物は人物、背景は背景として、各自が勝手に存在しているんだな。
しかも一つのモノの中で「縁取りの有無」が有ったりするんだな。
たとえばNo7「剣闘士の休息」では、剣闘士の兜の左半分には黒縁取りがあるけれど、右半分にはないんだな。
なんとも…非常に兜の存在が不安定なんだwww

更にはいくつかの作品(No47・No12・No8など)では、ギリシャ建築の柱がゴロゴロと転がっているんだな。
柱の様式はイオニア様式とかコリント様式とかあったけれど・・・忘れたな。
ちなみにキリコが描くギリシャ建築の柱は、チクワブ様式なんだな。
おでんの具材のチクワブそっくりなんだな(マジで)。
皆さんが、各自の目で確認されることを強くお勧めする次第なんだな。


と言う訳で(どういう訳なのか?僕にもよく分からないけれど)、僕的な「ジョルジョ・デ・キリコ 変遷と回帰」展のアバウトな作品紹介なんだな。

No49「馬と縞馬」
馬はタテガミがお尻の後ろ(地面につくまで)ボーボー状態なんだな。
正確には、タテガミはタテガミ、尻尾は尻尾なんだけれど、両方がくっついて(連続して)いるようにみえるんだな。
そして縞馬なんだが・・・角まで縞柄なんだな。
ちなみにシマウマには角が無いんだな。


No50「海岸の2頭の馬」
馬は3頭いるけれど、タイトルは2頭の馬なんだな。
3頭のうち1頭は幻なんだな(たぶん)
ちなみに3頭は白馬・黒馬・茶馬・・・って、猫の柄と同じだな('◇')ゞ


No61「水浴する女」
ルノワールの「横たわる裸婦」や「後ろ姿の横たわる裸婦」を連想させる作品なんだけれど、一番の違いは背景なんだな。
キリコの「水浴する女」では、荒野の真っただ中に裸婦が突然に出現した感じなんだな。
違和感が超有り有りなんだな。
(このあたりも、不安感を勃発させる仕組みなんだな)
しかも人体描写が変なんだ、ピカソの人体図みたいに。
尻と太ももの筋肉が、ありえない形状になっているんだな。
ちなみに人体の形状が変と言えば、No63「イーザとジョルジョ」イーザの左肩が有り得ないほど大きく隆起していて、笑っちゃうくらいなんだな。
もっともキリコ的には、それもまた観る者の気持ちを不安にさせるための仕組みなんだろう(たぶん)。


No66「赤いトマトのある風景」
No67「田園風景のなかの静物」
田舎の風景に突然、異物が登場するさまがブリューゲルを連想させるんだな。
ちなみに「赤いトマトのある風景」では、トマトがトマトに思えないんだな。
巨大なブドウの房が、トマトに変化している感じなんだな。
「田園風景のなかの静物」果物が、巨大カボチャ並にビッグサイズでワケワカメなんだな。
ちなみに果物はリンゴ・トマト?梨?・・・存在も意味不明だが、僕には種別もわからんのだな(-_-;)


No72「吟遊詩人」
No73「吟遊詩人」
キリコと言えば、これなんだな。
マネキン化した人体なんだな。
「人間に個性なんて無いんだよ。自己同一性(アイデンティティ)も無いんだよ」と、いたって当たり前のことを教えてくれる作品なんだな。
そして、「自分にとって自分は大事な存在だけれど、世の中全体から見れば、他の人と何ら変わりない存在なんだよ」という事実を観るものに突き付けて、不安な気持ちにさせるんだな(たぶん)。
あるいは、「人類終焉後の世界に、一人残された人類orロボットの不安」なんだな。


No92「神秘的な水浴場、散策からの到着」
No94「エブドメロスの帰還」
No95「城への帰還」
No104「オデュッセウスの帰還」
ちなみに展覧会名「ジョルジョ・デ・キリコ 変遷と回帰」には「回帰」が入っているんだな。
「到着」「帰還」「回帰」ということで、キリコは「戻ってくること」が好きなんだな…ということにしておこう。
キリコ的な戻り方は、ドラえもんの「どこでもドア」的なんだな。
ドラえもん的にどこでもドア状態で、帰還するんだな
No104「オデュッセウスの帰還」では、オデュッセウスが帰還した場所である「室内」には、布(カーテン?)・神殿・チクワブ柱・椅子が存在しているんだな。
そして部屋の真ん中には「波が立っている水面」が有って、その水面には「ボートに乗ったオデュッセウス」がいるんだな。
ただしボートに乗ったオデュッセウスは、船の舳先に付けられているフィギュア・ヘッド(船首像)みたいな恰好なんだな(;'∀')


そんなこんなで、パナソニック汐留ミュージアムで開催中の「ジョルジョ・デ・キリコ 変遷と回帰」展はお勧めなんだな。

Posted by 草野俊哉@三線弾いてハッピーライフ! at 17:33│Comments(0)美術館・博物館・動物園・植物園・水族館
 
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